トコジラミがいなくなった。これでひと安心!
でも、ちょっと待ってください!その油断は危険かもしれませんよ。
最近、また外国人旅行者が日本に訪れる機会も増えてきました。
円安ということもあり、東京などの都市部や観光地では外国人旅行者でとても賑わっています。
でも、それによって増えているのがホテルでのトコジラミ(南京虫)被害です。
しかも、殺虫剤に耐性を持つスーパートコジラミが海外の荷物に付着して日本に入ってきているケースもあるとか。
この記事ではトコジラミが増えている理由と効果的な駆除方法、駆除していなくなった後の予防策まで詳しく解説します。
過去にトコジラミを駆除した人だけでなく、頻繁に旅行される人、外国人旅行者が多くいる場所へ出かける人は特に必見の内容です。
記事のポイント
- 最近のトコジラミ被害の急増の理由
- スーパートコジラミの耐性とその原因
- トコジラミが嫌う匂いとハッカ油の効果
- 効果的なトコジラミの駆除と予防方法
※記事内に虫の写真はありません。虫嫌いの人も安心してお読みください。
トコジラミはいなくなったはずでは?被害急増の理由
日本でトコジラミ(南京虫)はいなくなったはずでは?
日本において、トコジラミはかつて一般的な害虫として知られていました。
特に昭和の初期には、多くの家庭でトコジラミの被害に悩まされていたと言われています。
しかし、時代が進むにつれてその被害は徐々に減少し、一時期はほとんどの地域でトコジラミの存在が確認されなくなりました。
このような背景から、多くの人々は「日本にはもうトコジラミはいない」という認識を持っていたのです。
しかし、近年、都市部を中心にトコジラミの被害が再び増加しているとの報告が相次いでいます。
この現象の背後には、いくつかの要因が考えられます。
まず、国際的な移動の増加が挙げられます。
現代の交通手段の発展により、人々の移動が活発化しています。
これにより、トコジラミが持ち込まれるリスクが高まっているのです。
例えば、海外からの観光客やビジネスマンが、トコジラミを持ち込むケースが増えています。
次に、トコジラミの生態の変化も影響していると考えられます。
トコジラミは殺虫剤に対する耐性を持つ、スーパートコジラミと徐々に変化しているとされています。
このため、一度根絶されたと思われていた地域でも、再び被害が拡大する可能性があるのです。
このように、トコジラミの被害は再び増加傾向にありますが適切な対策を講じることで、被害を最小限に抑えることが可能です。
特に、トコジラミ(南京虫)は早期発見・早期対応が重要となります。
フランスでトコジラミの被害が急増?
フランスは、その豊かな歴史、独特の文化、そして多くの観光地で知られており、毎年多数の観光客が訪れます。
特に、パリやニース、ボルドーなどの大都市は、国内外からの観光客で常に賑わっています。
しかし、2023年フランスの首都パリを中心に、トコジラミの大量発生が深刻な問題として浮上しています。
ちなみにトコジラミ(南京虫)をフランス語では「Punaise de lit」と言うそうです。※英語名はBed Bug(ベッドバグ)
過去数年間のデータによれば、トコジラミの被害報告は約30%増加しており、この増加の主な原因として国際的な移動の増加が指摘されています。
観光客やビジネスマンが、自らの持ち物や荷物にトコジラミを持ち込むことで被害が急速に拡大していると言われています。
参考記事:フランスで発生の「トコジラミ騒動」、旅行者が知っておきたいこと
また、フランスの都市部、特に古い建築物が多い地域では、トコジラミが侵入しやすい環境が形成されています。
集合住宅の増加や人口密度の上昇も、トコジラミの拡散を助ける要因となっています。
しかしながら、日本とフランスの状況を単純に比較するのは適切ではありません。
フランス独自の住環境、文化などがトコジラミの被害増加に影響を与えていると考えられます。
そのため、日本の対策や予防方法をそのままフランスに適用するのは難しく、各国ごとの状況を考慮した対応が必要です。
トコジラミ問題は、国際的な視点での取り組みが求められる課題となっています。
旅行者やビジネスマンは、十分な予防策を取るとともに早期の発見と対応が重要であると言えるでしょう。
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スーパートコジラミとは?
スーパートコジラミとは、通常のトコジラミとは異なり多くの駆除薬に対する耐性を持つトコジラミの一種です。
この耐性は、長年にわたる駆除薬の使用によって進化してきたものと考えられています。
市販の殺虫剤を使用してもスーパートコジラミには効果が薄い、あるいは全く効かない可能性があります。
これは、彼らがこれまでの駆除薬の成分に対する抵抗性を持っているためです。
スーパートコジラミは、繁殖力も非常に高く、短期間で大量に増殖することがあるため、発見した際は迅速な対応が求められます。
また、人々の生活空間に潜むことが多く、その存在が知られにくいのも特徴の一つです。
このような特性から、スーパートコジラミの駆除は一般的なトコジラミよりも難易度が高いと言えます。
早期の発見と対策が重要であり、駆除業者に相談する際にはスーパートコジラミに関する最新の情報を聞くことも重要です。
駆除業者との連携を通じて、効果的な駆除方法を選択することがスーパートコジラミ問題の解決の鍵となります。
トコジラミが服の中いたらどうする?
トコジラミが服の中に潜んでいる場合、その対処法は非常に重要です。
特に、海外旅行から帰国した際には衣類やバッグにトコジラミが潜んでいる可能性が高まります。
多くの国々でトコジラミの被害が報告されており、ホテルや宿泊施設で付着した可能性が考えられます。
旅行から帰国した際には持ち帰った衣類やバッグをすぐに確認しましょう。
トコジラミの存在を疑う場合や予防として、以下の手順を踏むことで効果的にトコジラミを駆除することができます。
- 高温洗濯:トコジラミは高温に弱いため、感染の疑いがある衣類を60度以上の温水で洗濯することで、トコジラミやその卵を死滅させることができます。
- 乾燥機の利用:洗濯後、乾燥機を使用して衣類を高温で乾燥させることで、残ったトコジラミやその卵を駆除することが可能です。乾燥機の温度は50度以上が望ましい。
注意点として、トコジラミは非常に小さく、目で確認するのが難しい場合があります。
そのため、疑わしい症状が現れた場合や、実際にトコジラミを発見した場合は駆除業者に相談しましょう。
早期の対応がトコジラミの駆除には非常に重要ですので、旅行からの帰国後は特に注意が必要です。
オススメのハッカ油スプレー
ちなみに私がタイ旅行で使ったハッカ油のスプレーはこちらです。
このスプレーをこまめに使っていたおかげで家族全員が虫に刺されず無事帰国することができました。
トコジラミの弱点はなに?
トコジラミは人々の生活空間に生息する害虫として知られていますが、彼らもまた生物としての弱点を持っています。
その最も顕著な弱点は、極端な温度に対する耐性の低さです。
トコジラミの弱点
➊高温
トコジラミは高温に非常に弱いです。
特に、50度以上の温度にさらされると、成虫や幼虫は数分で死滅します。
ただし、トコジラミの卵は高温に対して比較的耐性があるため、60℃以上で20分以上の乾燥が必要です。
また、乾燥機があれば、60℃〜80℃で30分以上乾燥して加熱するとトコジラミを駆除できます。
❷低温
トコジラミは低温にも弱いです。
専門の駆除業者が使用する低温処理装置を用いると、トコジラミを死滅させることが可能です。
❸乾燥
トコジラミは湿度の高い環境を好むため、乾燥した環境は彼らにとっては生存が難しくなります。
湿度を下げることで、トコジラミの繁殖を抑制することができると言われています。
これらの弱点を知ることで、トコジラミの駆除や予防に役立てることができます。
しかし、一度繁殖を始めると駆除が難しくなるため、早期の対応が重要です。
トコジラミ駆除に成功した方法とは?
トコジラミの駆除は、家庭での対策だけでは難しい場合が多いです。
しかし、以下の方法で駆除に成功したケースも多く報告されています。
このように家庭でできる駆除方法を知っておくことで、トコジラミの被害を最小限に抑えることができます。
以下は、家庭でのトコジラミ駆除方法です。
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高温処理:トコジラミは高温に非常に弱いです。感染が疑われる衣類や寝具を60℃以上で洗濯し、その後、乾燥機で60℃〜80℃で30分以上乾燥させることで、トコジラミやその卵を死滅させることができます。
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掃除と吸引:掃除機を使用して、ベッドやソファ、カーペットなどのトコジラミが潜む可能性のある場所を徹底的に吸引します。吸引後は、掃除機のゴミをすぐに捨て、掃除機の口やフィルターを清潔に保つことが重要です。
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トコジラミ専用の殺虫剤:市販されているトコジラミ専用の殺虫剤を使用することで、トコジラミを駆除することができます。使用する際には取扱説明書をよく読み、正しく使用することが必要です。ただ、スーパートコジラミには殺虫剤が効かない可能性があることも知っておきましょう。
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環境の改善:トコジラミは湿度の高い環境を好むため、除湿器を使用して室内の湿度を下げることで、トコジラミの繁殖を抑えることができます。
これらの家庭での駆除方法も一定の効果は期待できますが、トコジラミの生態や繁殖力を考慮すると、完全に駆除するのは難しい場合が多いです。
特に、トコジラミの卵や幼虫は非常に小さく、見逃してしまうことが多いため、再発のリスクが高まります。
もし、家庭での駆除方法を試しても、トコジラミの被害が続く場合は専門の駆除業者に依頼することが最も確実な方法です。
そして布団や衣類にトコジラミの卵がついてしまった可能性がある場合は乾燥機を使って駆除することがとても重要です。
トコジラミが嫌う匂いとは?
トコジラミは、特定の匂いを非常に嫌うと言われています。
この性質を利用して、自宅や寝室でのトコジラミの侵入を予防することができます。
例えば、ハッカ油は清涼感のある香りが特徴で、トコジラミをはじめとする多くの害虫が嫌うとされています。
ハッカ油を数滴、水に混ぜてスプレーボトルに入れ、部屋やベッド周りに振りかけることで、トコジラミの侵入を予防することができます。
また、ユーカリ油もトコジラミが嫌う匂いの一つとして知られています。
ユーカリの爽やかな香りは人々にはリラックス効果がある一方、トコジラミにとっては忌避効果があります。
ユーカリ油を布やコットンに数滴たらして、寝室の各所に置くことでトコジラミの侵入を遠ざけることができます。
さらに、ラベンダーやレモングラスの香りも、トコジラミが嫌う匂いとして知られています。
トコジラミが嫌いな匂い
・ハッカ油
・ユーカリ油
・ラベンダー
・レモングラス
これらの天然の香りを利用した方法は、化学物質を使用しないため、赤ちゃんやペットがいても安全です。
しかし、これらの方法は予防的なものであり、既にトコジラミの被害が発生している場合は、専門の駆除業者に相談することが最も確実な方法となります。
トコジラミがいなくなった:効果的な予防策とは?
トコジラミ(南京虫)にファブリーズは効果ある?
「ファブリーズ」は多くの家庭で愛用されている消臭・除菌スプレーで、特に洗いにくい布製品や室内の臭い対策として利用されています。
しかし、トコジラミの駆除や予防に関しては、ファブリーズの効果は期待できません。
実際、ファブリーズやその他の消臭・除菌スプレーは、虫を直接駆除する成分を含んでいないためトコジラミの活動を抑制することはできません。
一部の人々は、ファブリーズをトコジラミや他の害虫に直接吹きかけることで、一時的に虫が動きを止めたり、逃げたりすることを経験しているかもしれません。
しかし、これはあくまで一時的な反応であり、トコジラミの生活環や繁殖を停止させる効果はありません。
そのため、トコジラミの駆除や予防を真剣に考えている場合、専門の駆除方法や業者の協力を求めることが最も確実です。
また、ファブリーズを過度に使用することは、室内の空気環境を悪化させる可能性もあるため使用量や使用頻度には注意が必要です。
トコジラミの駆除や対策にベビーパウダー使える?
ベビーパウダーは、主に赤ちゃんのおむつかぶれの予防や、大人の汗取り、皮膚の保護などの目的で使用される商品です。
近年、トコジラミの駆除や対策としてベビーパウダーを使用する方法が一部で取り上げられています。
具体的には、ベビーパウダーを散布することでトコジラミの足に粉が付着し、その動きを一時的に制限するというものです。
しかし、この方法はトコジラミを完全に駆除するものではありません。
ベビーパウダーの粉はトコジラミの体表面に付着することで、一時的に動きを鈍らせる効果はあるものの、繁殖や活動を完全に停止させるわけではありません。
また、ベビーパウダーの成分にはトコジラミ駆除の効果は確認されていないため、駆除としての効果は期待できません。
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南京虫にハッカ油は効くのか?
先ほどトコジラミが嫌う匂いの章でも紹介しましたが、ハッカ油はミントの一種であるハッカから抽出されるエッセンシャルオイルです。
その独特の清涼感のある香りがトコジラミ(南京虫)を遠ざける効果があると言われています。
この香りは、人々にはリフレッシュ効果やリラックス効果をもたらす一方、多くの害虫にとっては不快なものとして知られています。
ハッカ油には害虫を繁殖をとめたり、駆除することはできませんが、害虫を遠ざけるなど予防として活用すると良いでしょう。
具体的には、ハッカ油を含むスプレーやディフューザーを使用して部屋に香りを広げることで、トコジラミを遠ざける効果が期待できます。
虫除けでハッカ油を使う場合は持ち運びに便利なスプレータイプがオススメです。
スーパートコジラミは殺虫剤が効かない理由
前述の通り、スーパートコジラミとは通常のトコジラミとは異なり、一般的な殺虫剤に対して高い耐性を持つトコジラミの一種を指します。
この耐性は、何世代にもわたる殺虫剤の使用によって進化的に獲得されたものと考えられています。
過去数十年にわたり、トコジラミの駆除のためにさまざまな殺虫剤が使用されてきました。
しかし、これらの殺虫剤を使用することで、耐性を持たないトコジラミは死滅し、耐性を持つトコジラミだけが生き残るという選択的なプロセスが繰り返されることとなりました。
この結果、耐性を持つトコジラミの個体数が増加し、現在では多くの一般的な殺虫剤に対して効果が薄れてしまっています。
このような背景から、スーパートコジラミは一般的な殺虫剤だけでの駆除が難しくなっています。
特に、過去に同じ殺虫剤を繰り返し使用している場合、その効果は大幅に低下する可能性が高まります。
そのため、スーパートコジラミの駆除を試みる際には異なる成分や方法を組み合わせる、または専門の駆除業者に依頼することが推奨されています。
トコジラミ(南京虫)を見つけたらすぐに駆除業者へ相談すること
トコジラミ(南京虫)は小さな害虫ですが一度家庭や施設内に侵入すると驚くほどの速さで繁殖し広がってしまいます。
そのため、トコジラミの兆候を発見した場合、迅速な対応が求められます。
放置してしまうと、その被害は日に日に拡大し、住環境を大きく悪化させる可能性があります。
特に、スーパートコジラミと呼ばれる抵抗性のある種類は、一般的な市販の殺虫剤では効果が期待できないことが多いです。
このような抵抗性のあるトコジラミに対しては、専門的な知識や技術を持つ駆除業者の協力が不可欠です。
また、トコジラミの駆除は一匹や数匹を駆除するだけでは解決しません。
彼らは非常に高い繁殖能力を持っているため、一度繁殖を開始すると、短期間で大量に増えてしまいます。
そのため、早期の段階で専門の駆除業者に相談し、適切な駆除方法を選択することが重要です。
さらに、駆除業者を選ぶ際にはその業者がスーパートコジラミに対する駆除の経験や実績を持っているかを確認することが大切です。
複数の業者に問い合わせを行い、信頼性や実績を比較検討することで、最も適切な業者を選ぶことができます。
トコジラミ(南京虫)がいなくなった後の対策について総括
以下、記事のポイントをまとめます。
まとめ
- 昭和の初期には日本の多くの家庭でトコジラミの被害が存在
- 近年、都市部を中心にトコジラミの被害が増加
- トコジラミ被害増加の要因として国際的な移動の増加が挙げられる
- 現代の住環境の変化がトコジラミの増加を招く
- 早期発見・早期対応がトコジラミ被害の鍵
- スーパートコジラミは多くの駆除薬に対する耐性を持つ
- トコジラミが服の中にいる場合、高温洗濯や乾燥機の利用が効果的
- トコジラミは高温や低温、乾燥に弱い
- 「ファブリーズ」はトコジラミの駆除や予防に効果がない
- トコジラミの駆除は早期の段階で専門の駆除業者に相談することが重要
- 駆除業者選びでは、スーパートコジラミに対する経験や実績を確認することが大切